「会」の発足について
昔、現・神戸市長田区に、「長田の春さん」と呼ばれるからくり人形師がいた。彼の作る人形は「神戸人形」と呼ばれ、海外からの観光客や商用客への土産物として、神戸の商店で高値で販売されていた。明治の中期、海外から無声映画が伝わるとともに、浪曲や浄瑠璃、文楽といった伝統芸能は衰退していってしまう。多分、「長田の春さん」とは、人形浄瑠璃の人形の頭を作る職人であったのではないか、と推測されるが、彼についての文献は一切残されていない・・・。いつに生まれた人で、いつ死んだのか、それすら分からない。しかし、その「神戸人形」の構造を見る限りでは、人形浄瑠璃の頭の目や眉を動かす仕組みに、よく似ている。その「神戸人形」も、平成元年に最後の職人が鬼籍に入ってしまったことで、百年以上に渡る製造の歴史に幕が下りてしまう・・・。 「神戸にはからくり人形と人形浄瑠璃の歴史がある」 「まったく新しいスタイルの神戸人形を作ろう」 「神戸に新しいからくりの文化を再現させよう」、 と四人がスクラムを組むことになった。 「Arima Automata Association」略称「AAA」の誕生である。
和名は「有馬からくり研究会」
発起人 西田明夫
「ロゴマーク」について
会のロゴマークは「パス / PAS」と呼ばれる測定工具を基にしている。
「パス」は「KOMPAS / コンパス」の「パス」。その「パス」の形をアルファベットの「A」に見立てたマーク。「パス」の両側の爪が内側を向いているのを「外パス」、両側の爪が外側を向いているのを「内パス」、と呼び習わしているが、このロゴの「パス」は、両の爪が左側を向いてしまっている。「パス」の両脚を人の脚に見立て、目的に向かって人が歩き出す姿を表してみた。「パス」には「歩幅」という意味もある。
Member
AQUIO NISHIDA
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